S19ダブル最終6位(2003)、S20ダブル最終6位(1977)構築「沈むように溶けてゆくようにねむりごな」解説記事
どうもこんにちは、TNきなこ、AllySwitchGCことはたっきーです。
今回はS19で最終6位(2003)を取った構築と、それに少しマイナーチェンジを加えてS20にて同じく最終6位(1977)を取った構築について解説したいと思います。
- 経緯
今やポケットモンスターダブルバトル界の重鎮、リバティノート様(@_Liberty_Note)によるリバティポイントランキング精度が導入され、各トレーナーの実績がポイント制で可視化されるようになり、ランキング上位者はシングルバトルで言うところの「ボスラッシュ」のような招待制の大会に出場できることが発表されました。ぜひとも参加させていただきたいと思ったわけですが、この時僕が持っていたポイントはグレイシアで二桁チャレンジした時の「5ポイント」のみで、このままでは十中八九参加できないので、マイナー低種族値ポケモンで遊ぶことをいったん忘れて、魂のガチパで上位を狙いにいくことにしました。
構築を組んでいくにあたって、今まで好んで使ってきたトリックルーム構築以外の構築を使いこなす自信がなかったので、今回もこのアーキタイプで行こう、ということだけは最初に決めました。そこで、どの並びを使おうかなと考えていたところ、鎧環境の時に少しだけ使っていたの並びが今でも強そうだと感じたので、ここから構築を組み始めることにしました。残りの2体を悩んでいたところ、入れてもらっ
たばかりのテンペスト(pikachu0015)氏のサーバーにいた音(oto_VGC)氏
が偶然にも同じ並びを使っており、彼は残り2体をとしていました。しかし、トリックルーム展開に偏重だった僕のプレイスタイルを考えると、「このゆびとまれ」要因が構築にいないとうまく立ち回れないと思い、この2匹を交代でに変えながら回していました。この時、がいないときのほうが雑に投げられるや詰めで出されるや(特に水)がきつかったことから、ランドロスを外した
の並びでS19の最終日直前あたりまで回していました。これでも十分強かったのですが、初手にと投げてトゲキッスを切りながらトリックルームを張っていく展開だと、初手に残数不利を取った影響で上位プレーヤー相手にはどうしてもトリックルーム中に勝負を決めきれずに枯れてから逆転されてしまう、という展開が増えてしまいました。
ここで、残数不利を取らずにトリックルームを張るにはどうしたらいいか考えたところ、トリルを止めに来る手段として多かったのがのエレキボール、やのダイホロウ、の猫だまし+の挑発などでした。ここで、これらのポケモンに強いと感じたのが、こだわり鉢巻を持たせたA特化の悪です。こいつをと初手に投げていくことで、お見通し結果相手のレジエレキがこだわり眼鏡だった場合は不意打ちで上から縛り、ダイホロウや挑発を狙ってきた場合はをいったんにひきながら応戦することで残数不利を取らずに戦っていくことができました。ここまでで完成したの並びがS19で最終6位を取った時点のものになります。
ここからS20に入っていくわけですが、とりあえずS19と同じ並びで回していたところ、以下のような問題に出くわしました。
・A特化鉢巻の不意打ちで倒せない耐久振りこだわり眼鏡の増加
・猫騙し+挑発に結局弱い
何が何でもトリックルームは展開したかった僕は、ここで欲張りを諦め、再びこの指とまれ+トリックルームにシフトしたのですが、猫騙し+挑発も防ぐために、この指要因をからに変更しました。可能な限りを大事に扱うプレイングで何とか戦うことができていましたが、ここできついと感じ始めたのが数を増やし始めていた、初手にメテオビームを積んでくると、トリル下でバンギラスの下から暴れてくるでした。この2体に対して、本来はトリル下で先制できるうえにタイプ有利のはずので何とかしたかったのですが、ダイマされると一撃で倒せないうえに、ダイロックやダイアースで殴り負けることが多かったことから、を、トリルを張らずに初手から投げて悪だくみを積むことでこの2体に強く出れるに変更しました。ここで、ただでさえ選出の機会が少なかったがもいなくなったせいでよりお荷物と化してしまったためどうしようかと悩んでいたところ、自分がを上から眠り粉打つ以外の目的で使っていなかったのに気づき、それならばいっそということで最速にしてこだわりスカーフを持たせることでコータスがいなくても今まで通りの役割を果たせるようにしてあげました(優男)。こうして完成した並びがS20最終6位のになります。
- 個体紹介
個人的により完成度が高いと感じているS20使用構築の各ポケモンの詳細を軽く紹介します
・相手の構築がなんか困るときに初手から投げて上から眠り粉
・初手にサマヨと並べて指+トリックルーム、舐めてかかってきた相手にはワイドフォースマジカルシャインで反撃
・Sは準速60属抜き
・ダイストリームでチョッキ以外のほとんどのガオガエンを上からワンパン可能
・Sは意識対象の準速カグヤ抜き
・サイドチェンジ
・構築の絶対的エース。
・トリル下でサマヨールのじならしにより弱点保険を発動させる
・高耐久トリル要因
・ブリザポス対策の鬼火
- 感想
使っておきながらこんなこと言うのもなんですが、ダイマックスルールも最後なので吐き捨てておきたいと思います。このルールでのサイドチェンジという技は本当にクソです。ライト層から「強い技じゃん」「面白い技じゃん」と言う反論が聞こえて来そうなので念を押します。クソです。サイドチェンジが他の技と比べてどうタチが悪いのか、皆さんはどのようにお考えですか?ここ、気づいてない人結構多いと思います。僕がよく使う「さいみんじゅつ」「ねむりごな」などと並べて運だけ技としてサイドチェンジを非難する人も見受けられますが、はっきり言って何もわかってないです。議論にもなりません。僕がサイドチェンジという技がクソと断じる理由、それはこの技が「撃たずとも」もっと言えば「採用せずとも」効果を発揮するからです。上述した命中不安技でこのようなことは絶対にありません。僕はこの2シーズンで、サブミッションとしてサイドチェンジがいかにクソ技であるかを証明したいと思っていました。S19まではサマヨールにサイドチェンジを入れて結果を残し、一回だけサイドチェンジを見せてその後は徹底的に撃たないプレイングで相手に無駄なサイドチェンジ読みをさせて結果を残すことで、「撃たずとも」効果を発揮するクソ技であると証明しました。そしてS20シーズンでは...ここからが新しい試みですが、「採用せずとも」クソ技であることを証明したいと思いました。そこで、あえてサマヨールからサイドチェンジを外し、TNを「AllySwitchGC」(Ally Switchはサイドチェンジの英語名)と することで、採用もしていないのに技の方向選択画面で常に相手にサイドチェンジを警戒させる作戦に出ました。しかし、これだけだと試合を重ねるうちに名前にだけしてサイドチェンジしない人だと思われる可能性があったので、試合の重要性の低いシーズン序盤には採用して無駄に擦りまくり、勝ち続ける必要のあった終盤にこれを外して鬼火にすることで、何度も無駄なサイドチェンジ読みをさせて勝利に結び付けて来ました。事実、もう一方のメインロムは最終204位と爆死したので、サイドチェンジによって実力以上の結果を残せたと言っていいのではないかと考えています。(ヒトムにもサイチェン入れとるやないかい!というツッコミが来そうですが、あくまで「サマヨのサイチェンを読まれたかどうか」だけで議論しています)
このように本ルールにおいてとてつもなく凶悪であったサイドチェンジですが、著者はこの凶悪さの原因のほとんどが「ダイマックス」システムにあると思っています。ダイマックスはHPが2倍になり、強力なダイマックス技は敵一体を対象とします。これにより、本ルールでは全体技が弱くなって択が増える傾向があります。これによって、さらなる択を生み出すサイドチェンジがより凶悪化していた節があったので、ダイマックスが廃止となる今後はその凶悪性も緩和されるのではないかと考えています。
そんなシリーズ10以降に期待を込めて、本記事の締めくくりとさせていただきます。
はたっきー